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2018年3月25日放送
タイ国立公園

道具を群れで共有

タイ国立公園のチンパンジーは、硬い木の実を割るために、枝や石をハンマーにします。
中でも面白いのが、石の道具。木の実を割るのに適した石は限られているので、群れの仲間と共有し同じ石をずっと使い続けているのです。

チンパンジーの学習

実は、道具を使って木の実を割ることができるのは、限られた地域のチンパンジーだけです。その特別な技は、学習によって受け継がれます。チンパンジーの子供は、母親が木の実を割る様子を見て、それを真似ることで技術を修得していくのです。

知られざるチンパンジーの行動

番組では長期間チンパンジーを追跡することで、面白い生態を数多く撮影することに成功しました。木の根っこを叩いて太鼓のような音を出す様子に、メスを巡るオス同士の激しい喧嘩、さらに腐ったヤシの繊維からミネラルを補給する貴重な場面にも遭遇しました。

西アフリカ最大の熱帯雨林「タイ国立公園」に、世にも珍しい“道具を使って木の実を割るチンパンジー”がいます。研究者以外の立入りが禁止された彼らの生息地に、日本のテレビカメラがはじめて入りました。チンパンジーを撮影するには、人間の病気を移さないように5日間の検疫が必要。健康であることが確認されないと近づくことさえ許されません。普段は決して見ることのできない、知られざるチンパンジーの生態に迫りました。

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