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2014年5月18日放送
古代都市ウシュマル

密林に浮かぶピラミッドの謎

ウシュマルに聳える高さ35mのピラミッド。実はピラミッドは“人工の山”。
古代マヤ人にとって、山は先祖の住処であり聖なる場所。
ウシュマルは平坦な土地に築かれたため、ピラミッドで人工の山を再現したのです。
そこは、神々の世界への入口でもありました。

1000年前の貯水タンク

ウシュマルは文明の発達に欠かせない大河が無く、雨も少ない土地。
そのため古代マヤ人は、水を確保するために地下に数百もの貯水タンクを作りました。
水を通しやすい石灰岩の大地で、大量の水を貯めることができた秘密…それは漆喰にありました。

トウモロコシから生まれたマヤ人

マヤ人の主食はトウモロコシ。天日に頼る農耕民にとって、天文学の知識は欠かせませんでした。
天体の動きを知り人々に伝えるのは王の役目…ピラミッドの頂から種を撒く日を予言として伝えたのです。
その時に使われた暦がドイツに保管されていました。

メキシコ・ユカタン半島北部に眠る、マヤ文明の古代都市「ウシュマル」。
9世紀、2万5千人が暮らした巨大国家でした。日本で言えば平安時代、石の道具だけで作り上げた巨大な建造物が立ち並びます。
その美しさはマヤ建築の最高傑作とも称えられ、モザイク模様や神々をモチーフとした彫刻が溢れます。
謎に満ちたマヤ…、密林に花開いた豊かな文明の秘密に迫ります。

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