放送アーカイブ

2008年11月2日放送
ケルン大聖堂

塔の高さ157m。1880年に完成した当時は世界で一番高い建築物だった。完成までに要した月日は、何と632年。

13世紀に作られた黄金の棺には「東方の三博士」と呼ばれる、3人の遺骨が納められている。キリストが生まれた時、星に導かれキリストを拝んだとされる3人。
この聖なる遺骨を一目見ようと、ヨーロッパ中から巡礼者がケルンを訪れた。

大聖堂にとって重要な役割を持っているのが「ステンドグラス」。壁一面のステンドグラスは聖堂内を神秘的な光で満たし、壮麗な別世界を作り出しています。

ケルン大聖堂には、聖書に登場する「東方の三博士」の遺骨を納めた「黄金の棺」があり、多くの巡礼者が訪れていました。13世紀、パリを中心に多くの都市で聖堂の建築競争が始まり、その“高さ”を競い始めると、ケルンでも新しい大聖堂が求められたのです。
目指したのは世界一の高さ。さらに高くなった壁には大きな窓を作り、一面のステンドグラスにすることで、聖堂内を神秘的な光に包まれた「別世界」を作りあげたのです。完成まで要した年月は、何と632年。「天空を目指した大聖堂」の物語です。