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Vol9.織本順吉

今回演じる高倉富雄とはどんな人物でしょうか?

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元職人で、自分の技術に誇りを持っている人という設定だけど、僕が考えるに、この高倉という人は僕と年齢がそう変わらなくて、おそらく戦争中は17、18歳だったと思うんだけど、当時はろくに教育を受けられなかったはず。僕の経験から言っても、軍需工場へ行かされましたからね、学校の勉強なんかほとんどできなかった。そんな人が、歳を重ねて仕事もリタイアして自分を振り返ったとき、ふと学校ってどんなところなのか、その雰囲気や匂いを味わいたくなった…そんな気持ちから、高倉は定時制高校に入ろうと考えたと思うんですよ。

高倉さんにスポットの当たる第8話の台本を読んだ感想はいかがでしたか?

今までの物語の中でも、ちょっと想像が付かないような話で、おもしろいエピソードだと思いました。人間は誰しも歳をとっていくもので、自分自身は変わっていないと思っていても、世の中が変わっていくからね。年寄りの存在なんかは二の次にされがちだと思うんだけど、この第8話のエピソードで、僕のセリフに「年寄りも、昔は年寄りじゃなかった」「年寄りだって一人ひとり違う」というのがあって、人間らしさが描かれていて良いなと思いました。

そんな高倉さんを演じる上で気をつけているポイントというと?

同い年の役なので、自分の年齢と向かい合うというか、自分の気持ちと役の気持ちと交錯させるという感じで、特に大げさな芝居はせずに、自然な気持ちで演じられています。

撮影現場の様子や共演者の印象というと?

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主演の観月さんとは、それこそ20年ぐらい前からたくさん仕事をご一緒させていただいているので、今回も楽しくやらせてもらっています。
若い役者さんが多いけど、本当に達者だなと思います。僕の若い頃はこんなに達者じゃなかったですよ。今の若い人は映像に慣れているし恐れもないし、伸び伸び演じていますよね。僕らの若い頃なんかは、カメラの前に立つと緊張して、なにもできなかったからね(笑)。
みなさんと色々お話する中で、こんな話をしても申し訳ないかなと思いながらも、戦時中の話をすることもあります。やっぱり戦争の体験者だし、知り合いも特攻で亡くしているのだけど、誰かがあの時代のことを語り継がないといけないとも思うし、自分も死と向かい合う歳なので、あの時代はああだったな…などと時折、思い返しながらお話をさせてもらうことがあります。

思い出に残る先生や理想の先生像というと?

民俗学者の柳田國男のお弟子さんだったという先生がいて、その先生のお話しは今でも覚えています。戦争中だったけど、すごく人間味溢れる先生で、授業もすごく楽しかった。なので、岩手の遠野なんかにロケなどで行くと、それこそ、色々なことを思い出します。

このドラマの見どころというと?

そうですね、世の中上手くいかないことはたくさんあるけど、それでもおもしろいこともあるよ、と教えてくれていることじゃないかな。頑張っても上手くいかないことはたくさんあるけど、「生きているのも悪くはない」というセリフがあった通り、そう思えることがあるってね。そんなところを観てもらえると嬉しいですね。

このドラマの見どころというと?

そうですね、世の中上手くいかないことはたくさんあるけど、それでもおもしろいこともあるよ、と教えてくれていることじゃないかな。頑張っても上手くいかないことはたくさんあるけど、「生きているのも悪くはない」というセリフがあった通り、そう思えることがあるってね。そんなところを観てもらえると嬉しいですね。

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