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〜10人の脚本家と10組の名優が贈る、10の物語〜

2014年7月13日スタート日曜よる9時

インタビュー

渡瀬恒彦さん&中村勘九郎さん(第四話「母の秘密」出演)

脚本を読んだ感想とお互いの印象について教えてください。

渡瀬恒彦さん (以下、渡瀬) 普通台本を読むと、その場面の感情は頭で分かったり胸で分かったり、“感じるか、考えられるか”。そのどちらかなんですけど、今回の鎌田さんの本のラストは頭で考えてもよくわからないし、心情的にもどうなるのか (そのシーン撮影前の) 今も、実はまだ答えが出ていません。だからこれは勘九郎さんの胸を借りようと、撮影本番で感じたままを表現していこうと思っています。ここまでも現場では勘九郎さんには非常に助けていただいて、自分の中ではうまくいっているなと思っています。

中村勘九郎さん (以下、中村) 「助けられている」 なんてとんでもない、こっちこそです!そんなことおっしゃっていただいて、光栄ですし幸せです。今回、あまり経験のないドラマという分野で渡瀬さんとご一緒できるのは、本当に貴重な体験なので毎日幸せな時間を過ごしています。 言葉だけでなく秩父での札所参りや秩父の風景も含め全てが、戦っていたおやじの時代とうまく混ざり合った話になっていて、とても素敵な作品になっていると思います。

撮影で印象に残ったことはありますか?

渡瀬
“足は年齢を裏切らない” なと (笑)。今回、山道を歩いたり階段を上ったりのシーンが多いので足にこたえますね。
中村
全然そんなの感じないですよ。渡瀬さんは他の誰よりも早く山の上に登るので、みんなついていくのに必死です。
印象に残ったといえば、今日撮影した二人が大喧嘩するシーンは、このドラマの要的な部分でもありますし、その空気感や言葉の一言一言までもが演じていてズシンと胸に響いてきましたね。

それぞれの役に共感はできますか?

渡瀬
難しいですね…。自分にとっての学生運動って何だったんだろう、自分の人生はどうだったんだろうと、僕たち世代になると色々考えるようになってきますので、見る人見る人によってずいぶん答えが違ってくると思います。全く学生運動をしてない人が見たら全然違うように考えるでしょうし、学生運動に身を投じた人が見たらまた違う考えでしょうし、女の人だったらまた別の意見だろうし… 見る人見る人によって違った答えが引っ張り出されてくると思います。
中村
学生運動は父の世代より一回りほど上の方たちの話ですので、撮影が始まる前に学生運動に関する映画を色々見させてもらったんですが、とても難しかったです。また慎介については前職が監査法人ということで、僕は計算とか苦手なので意味が分からなかったですね (笑)

お二人にとって 「おやじの背中」 とは…

渡瀬
質問に対する答えとは違いますが、勘九郎さんを見ていて、歌舞伎の世界の中で純粋培養された良さってこういうことなんだなと感じましたね。雑草みたいな奴を見て強いなと思うこともありますけど、歌舞伎という世界の中で、言い方は悪いかもしれませんが、いい意味で玉のように育てられたんだなと思いました。
中村
本当に特殊な世界にいるので、あまり私生活はありませんでした。だから僕にとっては “父” というより “師匠” という感覚でしたし、不思議ですね。芸のことは教えられましたが… 本当に行動力があってパワーの塊みたいな人だったんで、そういう部分は (背中を) 見ていて感じましたね。

理想のおやじ像はありますか?

中村
ないですね。
渡瀬
何が理想かわかんないですね。ただ何をやってるか、何に向かっているのかということじゃなくて、どう向き合ってるかってことなんじゃないですかね。

秩父の風景も魅力ですね。

渡瀬
秩父は本当に景色が素晴らしい場所で、とくに季節的にも楽しみな映像になっていると思います。

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