開国まもない明治の日本、長崎。武家生まれのバタフライ(蝶々)は、幼い頃に父が自害し家が没落、今は遊女見習いとして遊郭に身を置いている。一方、アメリカでは海軍士官ピンカートンが長崎への赴任を命じられ、恋人ケイトとの別れを惜しみつつ日本へと旅立つ。
長崎にやって来たピンカートンは、仲間と共に遊郭を訪れる。華やかな花魁道中に目を奪われる男たち。
ピンカートンはひとりの可憐な少女に出会い、心惹かれる。それはバタフライだった。ピンカートンの住まいにバタフライが嫁いでくる。この結婚が束の間のものとは知らないバタフライは、彼に生涯の愛を捧げ、ふたりは初めての夜を過ごす。
ピンカートンが帰国して5年の歳月が過ぎた。幼い息子と共に帰りを待ちわびるバタフライ。だが、彼女の前に現れたのはピンカートンの妻となったケイトであった。すべてを知ったバタフライが選び取った道とは……!?