広島大学4年生の大城温子さんは、沖縄県浦添市の出身。被爆71年を迎えたこの夏、「若者が被爆証言を聞く会」を企画して、被爆者との対話を重ねている。 2016年の5月。現職の米大統領としては初めて、オバマ大統領が広島を訪問した。平和公園で演説した大統領。ただ、大城さんは、その一節に「違和感」を持ったと話す。戦後の日米の和解や友情を強調した部分だった。 6月、沖縄慰霊の日を前に、帰省した大城さんは、初めて祖父の戦中、戦後の体験を聞いた。 祖父が、家族にすら体験を話してこなかった理由…。それは、戦後の沖縄を生きた祖父が、「戦争に加担してしまった」という“心の傷”を負った体験からだった。 さらに広島でも、被爆者との対話の中で、71年間癒えることのない“心の傷”を知っていく大城さん。 「歴史的」とされた大統領訪問の一方で、ヒロシマとオキナワの人々に残ったままの傷を知り、何を感じたのだろうか。
ディレクター:梅川千輝(RCC中国放送報道部)
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