ドリマ署橋本班 “ハシ”チョウ日記 シリーズ6

vol.09

2013年2月6日(水)

橋本です。
「ハンチョウ」チームは明日からの地方ロケにそなえて、
あわただしく動き回っています。
総勢50人以上の移動になるので、
宿泊場所を確保するだけでも大変です。
役者さんも、クルマで行かれる方、特急列車で行かれる方、
2日目から途中参加する方など様々なので、
そのチケットの手配や送迎場所の連絡など、
スタッフは朝から電話にかじりついています。

今日の大雪が明日まで残っていたらどうするか…、
(路面が凍結してロケバスが走れない!)
悪天候で電車が止まったらどうするか…、
(役者さんが時間通りに到着できない!)
海が荒れて船が出なかったらどうするか…、
(監督のイメージする画が撮れない!)
などなど、
スタッフの心配は尽きませんが、
そうなったらそうなったで何とかするのが、
昔から撮影部隊の伝統ですから、
まあ、何とかなるでしょう。

このロケの様子は、またオンエアーが近くなったら、
報告します。

その前に、来週は第5話。
江戸木目込み人形という伝統の人形を作る、
下町の職人さんの家族の物語です。
頑固一徹の職人さんを演じていただくのは、
竜雷太さん。
我々の世代にとっては、「太陽にほえろ!」のゴリさんですね。
ハンチョウVSゴリさん、という夢のような対決シーンもあります。

第5話の脚本を担当していただいたのは、荒井修子さん。
蔵さんの初主演作「ギラギラ」の脚本を書かれた方です。
私も、荒井さんとは2006年に「弁護士のくず」というドラマで、
チームを組ませてもらいました。
もう7年も経つんだなあ。
あれは、面白かったなあ。

「弁護士のくず」というドラマは、
主演の豊川悦司さんが、
とにかく強烈なキャラクターを演じていて、
ある意味「何でもアリ」のドラマでした。
豊川さんが、新人弁護士役の伊藤英明くんを、
毎回いじり倒すんだけど、
それが脚本にないアドリブの連続だったんですね。

たとえば、第2話で豊川さん演じる弁護士の「九頭」が、
伊藤くん演じる新人弁護士の「武田」に突然、
「あ、小銭無いや。一万円貸して」
と言ってお金を借ります。
これは脚本にないシーンなんです。

そのロケ現場を見て、
私たちがその頃作っていた第5話の脚本に、
「あ、そういえば、この前貸した一万円返してくださいよ」
と、武田が逆襲するシーンをあわてて入れます。

すると第5話の撮影のとき、
豊川さんは、
「返してくださいよ」と言う伊藤くんに対して、
「お前、何言ってんだよ!
 今、何話撮ってると思ってんだよ!
 もう第5話撮ってんだよ!
 第2話のことなんか誰も覚えてねえよ!」
と逆ギレするのです。

この時は、出演者もスタッフも、笑いをこらえるのが大変でした。
まあ、そんな作品で共に戦った荒井さんと、
いつかまた、面白いドラマを作りましょう!
と交わした約束を、今回やっと実現することができました。

竜さん始め、出演していただいた役者さん皆さんが、
気持ちのこもった熱い演技を見せてくれています。
3連休の最終日、
夜8時からです。
「ハンチョウ6」第5話、ぜひご覧ください。

それでは、地方ロケに行ってまいります。