ドリマ署橋本班 “ハシ”チョウ日記 シリーズ6

vol.06

2013年1月20日(日)

橋本です。
私事で恐縮ですが、
私が去年プロデュースした単発ドラマ『學』
(脚本・倉本聰 主演・仲代達矢 放送・WOWOW)が、
アジア最大のテレビ賞「アジア・テレビジョン・アワード」で、
2012年度「最優秀単発ドラマ番組賞」を受賞しました。

これはアジア各国のテレビ局で放送されたすべての番組の中から、
それぞれの分野で最も優れた番組に与えられる賞だそうで、
単発ドラマ部門には厳しい予選を勝ち抜いた、
中国・韓国・台湾・日本からの5本の作品がノミネートされていました。

シンガポールのホテルで行われる授賞式の場で、
最優秀賞が発表されるということで、
「橋本さんも行かれますか?」
と聞かれたのですが、「ハンチョウ」の撮影と重なっていたため、
WOWOWの方にお任せして、代わりに出席していただきました。

そうしたら当日の真夜中、
「と、と、……獲りましたあっ!さ、さ、最優秀賞ですうっ!」
と、メチャメチャ興奮した声で電話がかかってきて、
受賞を知ったというわけです。

今まで20年以上ドラマを作り続けてきて、
賞と名の付くものにはまったく縁がなかったので、
未だにピンと来ないのですが、
去年アジア各国で放送されたすべての単発ドラマの中で、
最も優れた作品という評価をいただいたという事実は、
じわじわと私の中で重みを増してきています。

襟を正して、一歩一歩こつこつと、
いいドラマを作るために、もっともっと努力していかなければ、
とあらためて思っています。
今後ともよろしくお願いいたします。

さて、「夜行観覧車」第1話のオンエアーも終わり、
明日はいよいよ「ハンチョウ6」第2話の放送です。
バスジャック犯を操る真犯人の狙いは何なのか……。
安積班は真犯人を突きとめ、爆発を阻止することができるのか……。
スリリングな展開テンコ盛りの第2話ですが、
このストーリーを生んだのは、実はひとつの新聞記事でした。

脚本の大川さんと、去年の夏、最初の打ち合わせをしたとき、
「最近気になる記事があるんですよね」
と言われました。
私も気になっていた記事があり、その記事を見せると、
「これっ!これです」
偶然にも、同じ記事でした。

「この犯罪だけは、どうしても許せないですよね!」
と二人で盛り上がり、その犯罪を題材にした物語を考えることになったのです。
紆余曲折、二転三転、七転八倒……と、いろいろなプロセスを経て、
今回の第1話・第2話の脚本が完成しました。

第1話にはまったく登場しなかった、その「犯罪」が、
第2話では非常に重要なカギを握ります。
第1話にも、「面白かったです」という声をたくさんいただきましたが、
私たちの伝えたかった思いは、すべて第2話に集約されています。
ぜひ、第2話をご覧いただければ、と思います。

第1話を見逃してしまったという方、
見逃し配信で第1話を見ることができますので、
ぜひご利用ください。
また関東地方だけですが、
明日21日(月)ひる1時55分から、第1話の再放送もあります。

明日は、「はなまるマーケット」に橋爪功さんが出演されます。
そちらの方も、ぜひご覧ください。

寒い日が続きますが、
風邪などひかぬようお気をつけください。
そして「ハンチョウ」を見て、
少しでも温かい気持ちになっていただければ、
制作者として、こんなにうれしいことはありません。

今日は大寒。
でも、陽の光は着実に強くなっています。
もうすぐ来る春を信じて、
今日も一歩一歩、ドラマを作っていこうと思います。