佐々木蔵之介さんインタビュー

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Qシリーズ6を迎えることへの想いは?

前回も言っていることかも知れませんが、毎回「これで終わりだ」という想いでやっているので、まさかシリーズ6までやらせていただけるとは、思ってもいなかったです。そして、また異動なのか…と。これも中間管理職の宿命でしょうか(笑)。でも、新しく舞台となる場所が「押上」というところで、おもしろそうですよね。

Qシリーズ5と同じメンバーが再会することについては?

神南署シリーズのときはすでにチームが出来上がっているところから始まりましたが、前作はイチからのスタートでした。安積のことを「ハンチョウ」と呼んでくれさえしなかったメンバーもいましたが、チームを作り上げていく過程が描けたので、シリーズ6ではそのチームがどうなっていくのか? 前回と同じようには行かないでしょうし、そこが楽しみでもあります。もちろん、前作と同じメンバーとドラマを作っていく上で、前回にやり残したことというか、まだまだいろんなことができるという可能性は感じていたので、再結成する機会を与えてくれたことが、すごく嬉しいです。

Q再結成することについて、安積はどう感じていると思いますか?

新設される押上分署がどういうものか、安積にはわからないことだらけだと思うんですが、あのメンバーで臨めるということは、すごく心強いことだと感じているはずです。 僕自身も、新しいシリーズを迎えるに当たって、またドラマの舞台が変わることについて、前作のメンバーでやれることは、気持ち的にも安積と重なる部分はありますね(笑)。 話が逸れますが、このドラマを始めるとき「安積とはどういうキャラクターなんですか?」とプロデューサーに聞いたら「キャラクターは決めなくていいんです。やっていくうちに出来る、安積は佐々木さんなんです」ということを言われて、ちょっと戸惑いもありましたが、シリーズを重ねていく中で、「自分と重なっていくところもあるのかな…」と思うところも出てきました。違うロケをしていても、「ハンチョウですか?」って聞かれることも多いですし、スーツを着ていなくてもそう聞かれることがありますね(笑)。でも、観ていただいているんだなって思いますし、すごく感謝します。

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Q今回の舞台となる押上の印象というと?

まだ、スカイツリーの近所では撮影はしていませんが、個人的にはパトロールしてきました(笑)。新しい観光スポットが舞台となることはおもしろいと思いますし、ちょっと外れればまだまだ下町風情の残る場所もあるし、なんというか、人と人との距離が近い土地柄だと思うので、今までのシリーズ以上に、ヒューマンなストーリーができるんじゃないかと想像しています。

Qこのシリーズで登場する水沢医師については?

今までは、大物政治家や凶悪犯などが安積班の前に現れたわけですが、今回は橋爪功さんが演じる下町の町医者、水沢先生が安積班の敵役として登場します。この水沢先生は警察嫌いという設定ですが、いわゆる悪者、犯罪者ではありません。なので、この水沢先生と安積班メンバーが、どう対峙していくのか?橋爪さんはすごく大好きで尊敬している役者なので、どんな展開になるのか、すごく楽しみです。 橋爪さんとは何度か共演させていただいていますが、舞台からテレビドラマまで、本当に軽やかというかフットワークが軽くて。そんな方とご一緒できるのも、シリーズ6の楽しみでもあります。

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Qその他の新しい登場人物については?

押上交番のお巡りさん、寺田巡査長を演じる林家正蔵さんは、台本を読んでいて「あぁ、正蔵さんっぽいなぁ…」と思わせるような、優しくて温かいぴったりのキャラクターですね。升毅さんが演じる、5時15分になったらサッサと帰ってしまうメガネの久米島課長も、かなり味があります。それと、おでん屋のご主人を演じる金田明夫さん。現場でもいつも明るくて、場を和ませてくれる大好きな俳優さんなので、おでん屋のシーンが楽しみです。六平直政さん演じる鑑識の丸さんとおでん屋のシーンもあるんですが、お二人が揃うとすごく賑やかになりそうですよね。そうそう、安積はスカイツリーのそばに移動したので、鑑識係へソラマチのスイーツを差し入れするのもアリですよね。

Qシリーズ6の見どころをお願いします!

舞台が押上に移動したことが、このシリーズ6の大きな見どころだと思いますが、まずは下町を舞台に新たな安積班の活躍にご期待ください。なぜ水沢医師は警察が嫌いなのか? それは物語が進む中で、徐々に明かされていくと思います。それと、なぜ押上という街に分署が設置されたのか? そしてなぜ安積たちが再結集させられたのか? 川口刑事部長の思惑により安積班が再編されたようですが、そこも最終回に向かっていくことで明かされるので、ぜひお楽しみに。