高野志穂さんインタビュー

Q台本を読んだ感想は?

いちばん最初に準備稿を読ませていただいたんですが、これはおもしろいなと思いました。佐々木蔵之介さんがどうくるのかな? とか、すごく楽しみでした。それからいただいた決定稿では、蔵之介さんとの絡みがちょっと少なくなっていましたが、いわゆる刑事モノに出演するのが初めてだったので、撮影に入るのがすごく楽しみでした。今回は刑事役ではないのですが、「刑事役もやってみたいな」とか、「でもセリフが多くて大変そう…」とか(笑)、いろいろ考えながら撮影の初日を迎えました。

Q今回演じられる片山春樹という男性はどんな人物でしょうか?

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比嘉さんが演じてらっしゃる結城沙緒里の、高校時代の同級生で、すごく親しかった親友という役どころです。両親と妹がいて家族を大切にしている、ものすごく優しくて、そして男気がある人物だと思います。
でも、自分の気持ちを表現することがちょっと苦手だったりするような、不器用な面もあるのかな。そのあたりは、沙緒里とのやり取り、関係性で見えてくるところだと思います。

Qそんな春樹を演じる上で気をつけたポイントというと?

とりあえずは、元気に演じたいと考えていました。それと、春樹のバックボーンをよく考えて、大切にして演じたいと思っていました。あまり言ってしまうとネタバレになってしまいますが、役の設定や物語が進む中で描かれる春樹の行動や想いなど、すごく奥深くてやりがいを感じました。
それと、第8話の演出をする武藤監督とは、これで3回目のお仕事なんですけど、武藤さんがすごくアツい方なので(笑)、そのアツさに応えられるよう頑張りたいと思いました。特に、沙緒里との関係性を丁寧に撮っていきたいという想いが武藤さんにあったので、そのところは僕も気を配って演じました。その昔、いろいろあったんだけど、それから大人になってお互いを尊敬し合う部分も持ちつつ、昔のようにバカみたいに話が出来る2人というように見えるよう、比嘉さんともお話をしながら撮影に臨みました。

Q撮影中の現場の印象やエピソードなどはありますか?

刑事ドラマの出演が初めてだったんですが、現場がすごく緻密に撮影が進むというか、なんかすごいなって感心しきりでした。
蔵之介さんとは、ちょっと昔に映画で共演させていただいたことがあるんですが、そのことを覚えていただいていたのが嬉しかったですね。片山家の撮影現場にギターが飾ってあったんですけど、そのギターを僕がジャカジャカいじっていたときに蔵之介さんが入ってこられて、ちょっと気恥ずかしい感じの再会でした(笑)。でも、撮影中もいろいろと声をかけていただいて、すごくよくしていただきました。
比嘉さんとも、以前にドラマで共演させていただいたんですけど、そのときも比嘉さんが演じる女性に恋するという役だったんですね。なんだか、同じような役関係だなと、ちょっと不思議な感じでした。でも、比嘉さんは背が高いので、僕の目線に近いというか、一緒に演じていて演じやすいので、また共演できて嬉しかったです。
そう、沙緒里が安積班の分署の中で号泣するシーンがあって、そこに春樹の写真が貼ってあったそうなんですけど、その写真を見たら沙緒里と春樹の悲しみがこみ上げて来て、すごく自然に涙が出たって、別の撮影現場で比嘉さんに聞きました。「顔が濃くて笑わなかった?」って聞いたら、「それは普段から思ってる!」とか言われちゃいましたけど(笑)。

Q第8話の見どころというと?

比嘉さんが演じられる沙緒里に、スポットの当たるお話です。そこに家族の絆や親友との関係などなど、いろんな要素が詰まっていると思いますが、沙緒里の心の葛藤は大きな見どころだと思います。その沙緒里の心を揺らす元凶が、僕が演じる春樹なんですが、僕個人的には、第8話をご覧になる方をうまく騙せたら嬉しいです。