日曜劇場『グランメゾン東京』

番組情報

最上の饗宴

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「グランメゾン東京」へレシピ提供をしてくださっている、レストラン「カンテサンス」岸田周三シェフ「gaku」へレシピ提供をしてくださっている、レストラン「INUA」トーマス・フレベルシェフ。各話に登場するお料理たちとそのストーリーを紹介。
最上の饗宴をお楽しみください。
第7話Quintessence

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ミニオムライス
(ドラマのためのオリジナル)
─ ミニオムライスのストーリー
相沢さんのお嬢さんのアメリーちゃんがご飯を食べにくるということで、コースの中で一品だけ、お子様用のお料理を考えることになりました。お子様にとって馴染みのあるもの…大好物であるだろうと、一口オムライスを作りました。 普通のオムライスだと、薄焼きの卵の中にケチャップライスが入っていますが、あの大きさを作るというのは意外と難しいんです。 全卵にチーズ、バターを入れて、マヨネーズくらいの粘度になるまで加熱をして、その加熱したものをフライパンの角っこに置き、その中にケチャップライスを巻き込んでというよりも、埋め込んでいるというほうが近いですね。見た目はオムライスですが、卵の中にチーズやバターが通常のオムライスよりも入っていることで、フランス料理らしさを忘れずにお出ししています。
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ガレットシャンピニオン
(ドラマのためのオリジナル)
─ ガレットシャンピニオンのストーリー
キノコを使って、新しい一品を作ろうということで考えたお料理です。今回は、フランスのブルターニュ地方の定番料理で、そば粉を使ったクレープ、「ガレット」をイメージしました。 本来フランス流のガレットは、丸い円盤状の生地の中に思い思いの具材を入れて、四方を畳んで正方形にして、ナイフとフォークで食べていただくのですが、そうすると具材の水分によって、生地がふにゃふにゃになってしまうという問題があって、そこを解決したいと思ったのが今回のテーマです。海苔巻きの海苔を想像していただくと、どうしても海苔のパリパリ感は減って、ふにゃふにゃになりますよね?それをどうにか食感を残したまま、そのまま美味しいクレープが食べたいなと思い、クレープを巻かないことにしたんです。焼いたままのアツアツの状態をそのままお皿にのせて、具材も生地に乗っていますが、巻いてはいません。ギリギリまでふにゃふにゃにならないように、巻くのはお客さまご自身にやっていただくという”手巻きのクレープ”にしました。そうすることで生地のパリッとした食感がなくならずに、食べることが可能なんじゃないかと思います。
その生地の上には、8種類のいろいろな調理法のキノコが乗っています。ソテーしたものもあれば、コンセルヴという酢漬けのピクルス状になったキノコ…そして卵黄を付けて焼いたものなど。いろんな種類のキノコをそれぞれの調理法に施し生地の上に 一列に並べ、お客さんご自身で巻いていただきます。お話の設定では、相沢さんの奥様のエリーゼさんは、ブルターニュの出身ということで、彼女の郷土の料理を作り、日本の食材を使い手巻き寿司のような日本の文化とフランスの文化、両方がうまく組み合わさった料理となっています。
岸田シェフから番組をご覧の皆様へメッセージ

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岸田シェフ
─ ミシュランガイド2020発表会にて、
三つ星を13年間維持した岸田シェフから番組をご覧の皆様へメッセージ
グランメゾン東京の監修を引き受けた段階ではあまり深く考えていなかったのですが、毎週放送している最中にミシュランが発表しますので、今年星を落としたら凄い恥ずかしい事に途中で気が付いたのですが後の祭りでした。
そういう意味でも、無事に三つ星を維持することが出来てホッとしています。

このドラマを観て、料理の世界に興味を持ってくれる方が増えてくれたら嬉しいなと思っています。
第6話Quintessence

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鰆のロースト 水晶文旦のソース
(ドラマのためのオリジナル)
─ 鰆のロースト 水晶文旦のソースのストーリー
6話で、尾花さんが「グランメゾン東京」の魚料理を見直すと言ったことで用意したお料理です。

今回は、冬においしいお魚ということで、鰆(サワラ)を選ばせていただきました。
魚へんに春と書きますが、鰆の本当においしい時期は、秋から冬にかけて。”寒鰆”が一番おいしい時期だとされています。
「カンテサンス」では6〜8キロの鰆を使っているのですが、「グランメゾン東京」でも同じくらいの大きさの鰆が使われています。大きいものが美味しいとされていて、それ以下のものを使うことはあまりありません。
このお料理の最大の特徴は、火入れ。大きな塊のままで肉も魚も焼いて、焼いたあとに切り分けていくのが「カンテサンス」の代名詞にもなっている火入れの特徴です。
1枚ごとに切り分けたお魚を焼くと、焼き目ができる表面積が増えますよね?そうすると、香ばしさが付くことで美味しさは生まれますが、香ばしさが前面に出すぎるために、何を食べているかわからなくなってしまうんです。鯛(タイ)を食べていても、鱸(スズキ)を食べていても、どちらも同じように香ばしくて美味しいという感覚になるために、素材の良さをどこまで引き出したか、疑問がうまれます。けれど、大きな塊を焼いたあとに切り分ければ、断面の部分には焼き目は存在しないのでより素材の味や香りを楽しんでいただくことができます。
また、火の入り方も大きな塊で焼いた方が良い状態で仕上げることが可能です。

付け合わせにしているのは、水晶文旦(鰆と同じく旬の果物)。水晶文旦は身をほぐすことができて、1粒ずつバラバラになります。そこに少量のニンニクとセロリのみじん切り、フヌイユ、天然の茸(チチタケ、ナラタケ、ショウゲンジ)
それからフィーヌゼルブという香草を4種類くらい刻んだものと、文旦の果汁とオリーブオイルを混ぜて作ったソースを下に散らして、魚と一緒に召し上がっていただきます。
そして、付け合わせはラディッキオ・タルディーボというお野菜。芯の部分をさっと炒めて、トマトとケッパー、赤ワインビネガー、フュメドポワソンと上に水菜。それが付け合わせになっています。

「カンテサンス」では秋から冬にかけて、旬の魚である鰆の料理をお出ししています。
第6話INUA

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レモンタイムとバターで焼いた骨付きあんこう、鮟肝のポシェ、昆布、味噌のソース
(ドラマのためのオリジナル)
─ レモンタイムとバターで焼いた骨付きあんこう、鮟肝のポシェ、昆布、味噌のソースのストーリー
魚料理というお題をもらったとき、旬の魚で作れる新しくて面白い料理は何かと考えたのですが、ちょうどそのころ質の良いあんこうが市場に出回りだしました。そこで試しに一尾仕入れてみることに。新鮮な肝があるものを選びました。すると、尾の部分に弾力があり肉のような食感で、肝との相性が非常に良いとわかりました。クリーミーな食感と脂の濃厚さが加わるからです。尾と肝の食感の違いを引き立てたかったので、他の要素は最小限にとどめ、味噌、きのこ、昆布など、深みと旨味を補いつつも魚自体の風味をかき消さない素材を使って仕上げました。
第4話Quintessence

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メレンゲのアイスクリーム
─ メレンゲのアイスクリームのストーリー
カンテサンスには2つスペシャリテがあります。
前菜は山羊のバヴァロア。デザートは、メレンゲのアイスクリーム。この2つはカンテサンスでは必ず出る料理です。これもオープンしてから毎日作り続けている一品。

フランスで修行していた頃、僕が驚いたことの1つに、すごく大きなメレンゲのお菓子がフランスの至る場所で売っていたことでした。日本だと小さいメレンゲを焼いたお菓子はありますが、フランスは本当にびっくりするくらい…野球帽くらいの大きさのものが、山積みになって売っています。「フランスの人って一人でこれ食べるの?」と驚いたのを覚えています。というのも、メレンゲの半分は砂糖作っているんです。勉強のために一回食べたことがあるのですが、覚悟はしていましたが、想像以上に甘かった!美味しいものがたくさんあるフランスで、なぜあるのだろうと僕は本当に理解が出来ず、好きになれないものが「メレンゲ」。実は大嫌いな食べ物なんです(笑)。この大嫌いなメレンゲを美味しくすることが出来ないか…というのがこのアイスクリームを作った最初のテーマ。
僕が思う嫌いなものは、改善点がたくさんあるもの。自分が嫌いなものをテーマに料理をつくることが好きです。なぜならそこにはたくさんの伸びしろがあるから。みんなが大好きで昔から愛されているメレンゲのお菓子があり、そこに伸びしろがあるのであれば、僕がそれを改善すれば、今よりもはるかに美味しいものを作ることが可能じゃないかと思いました。

メレンゲには課題がたくさんありました。1つは甘すぎるということ。けれど、焼いた香りは、他にはない、いい香りがします。メレンゲを形成するために、砂糖をたくさん使うことは避けられない、でもこの香りは伝えたい…でも甘さは控えたい。そう考えたとき、僕はこのメレンゲを通常どおりに作ってから、粉々に砕いて、その粉をアイスクリームの生地の中に入れることを思いつきました。アイスクリームには、牛乳や卵も入っていますが、砂糖も当然入ります。そのメレンゲを砕いた粉を砂糖代わりにしました。
アイスクリームの種類は世の中にいっぱいあって、種類は出尽くしています。新しいアイスクリームを作るにはどうすればいいかと考えると、自分が一度作ったお菓子を原材料として使うことで無限の可能性が出て、メレンゲのアイスクリームという、今まで世の中に存在しなかったアイスクリームを作り出すことができました。
嫌いから始まり、いい部分を取り出し、嫌な部分をなくしている。
このアイスクリームが僕、大好きです。
そして、カンテサンスで一番人気があるのは、このアイスです。

メレンゲのアイスはそれで完成しますが、そこに最後にひと手間。
能登のお塩屋さんで、海水を濃縮して5倍くらいになったものを霧吹きにいれて、アイスにかけています。
塩キャラメルやスイカに塩をかけて、塩分をほんのちょっぴり感じると、甘さを際立たせる効果があると思います。僕、塩キャラメルもそんなに好きじゃないのですが(笑)、なぜかというと、お菓子なのに最後までずっと甘じょっぱい塩分を感じ続けるから。塩味は後に残るんです。デザートなのに塩分が残るのは嫌ですよね。
それに対して、スイカに塩をふる行為。あの調理法には意味があり、スイカの中に塩分があるわけじゃなくて、上から振っていることで、最初の一口は塩分をたくさん感じるけれど、二口目、三口目と、塩分は減っていく。最後の後味は甘さだけ。だから、メレンゲのアイスクリームも中に塩を加えるのではなく、できあがったアイスクリームに、霧吹きで塩分をかける。そうすると単調なものではなく、塩分にグラデーションが発生していく。デザートとして、最後は甘さで終わることが出来るんです。そこがすごく大事だと思っています。
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山羊乳のバヴァロア
─ 山羊乳のバヴァロアのストーリー
山羊のバヴァロアは、カンテサンスのオープン当時からずっと出し続けている、いわゆるスペシャリテと呼ばれる一品です。
このお料理は、山羊のミルクを使ってゼラチンでかためているバヴァロアの部分に、マカデミアナッツと百合根が乗っていますが、このお料理で食べていただきたいのはそこではありません。この料理で食べていただきたいのは、お塩とオリーブオイルです。
それを食べてもらうため、バヴァロアやマカデミアナッツ、百合根の食感は、それぞれ個性はあるけれど、味は優しいものばかり。だからこそ、このお料理を食べていただくと、まず最初に感じるのはお塩でありオリーブオイルの香りなんです。
料理は材料が主役であって、そこに調味料で味をつける…という主従関係が本来のスタイルですが、このお料理では主従関係が逆転しています。調味料が主役であり、主材料があくまでも縁の下の力持ちであるということ。その逆転が、すごくおもしろいお料理です。
この料理を思いついたのは、当店の名刺代わりになる料理が作りたいというところからでした。当店の前菜の一番最初に出てくる品であり「これから始まる料理は、こういう味付けでこういう調味料を使っていきます」と、知ってもらうための「アントレ(前菜)」です。フランス語で前菜はアントレと呼びますが、この語源は玄関をさします。これがこのコースの入口になる、店の名刺代わり、という意味を込めています。
このお料理は、一年中出しているメニューで、材料は基本的に一年を通して手に入ります。しかし、ミルクを作る山羊の食事は、季節によって変わっていきます。春は青々とした牧草。冬場になるとそれが乾燥した牧草に。そうするとミルクの味も変わっていきます。
スペシャリテとして毎回出ているお料理ですが、季節によって味の変化を感じてお楽しみいただくことが出来ます。
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雲丹のグラティネ
(ドラマのためのオリジナル)
─ 雲丹のグラティネのストーリー
「グランメゾン東京」のためのオリジナル料理です。
スタッフからのお題があり「第1話で雲丹の殻を使った料理があったと思いますが、お話の流れで、あの時と同じように祥平さんが尾花さんを手伝って、2人で料理を仕上げていくようにしたい。殻を使った料理を考えて欲しい」というお題をいただきました。
前回の雲丹の殻は、蕎麦の実の香りと雲丹の前菜でしたが、メイン料理の前のあたたかい料理ならではで、もう少しボリュームがあり、熱々なものにしようというのがあって、殻にほかの魚介類も詰めて表面をグラタン状に焼いています。
前回はスープのようなものでしたが、今回は熱々のグラタン。これらグラティネというのはフランス料理としては古典的なお料理です。洋食のようだと感じられるかと思いますが、昔からフランスにある料理で、ここでは「サヴァイヨン」という、卵黄を泡立てたものを使う、比較的クラシカルで、いわゆる正統派のフランス料理というイメージで作りました。
雲丹の掃除はすごく大変なんですよ。僕もフランス時代にやっていましたが、ちくちく刺さりながら、きちんとホールドしないと殻を開けられないし、でもちゃんと持てば持つほど、痛い。本当に大変な作業で、僕も雲丹の掃除は嫌いな作業の1つでした(笑)。
今回も改めてやっていただきました。申し訳ないなと思いつつ……
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モンブラン・アマファソン
“焼き栗のモンブラン”
(ドラマのためのオリジナル)
─ モンブラン・アマファソン “焼き栗のモンブラン”のストーリー
この作品は新しい形のモンブランをテーマにしています。
鬼皮を焼いた後に水で煮出してから濾して水分をギリギリまで煮詰め、焼いた栗の香りを抽出しました。栗の香りには何種類かありますが、実の香りと鬼皮の香りは別のものになりますので、栗の香りを強く感じながらも今までに感じたものとは違うモンブランになったと思います。
しかし、鬼皮には強いタンニンがあり、煮詰めたエッセンスは渋くてとても食べられません。このタンニンを緩和するのは糖分になります。糖分を大量に入れることでタンニンは感じにくくなり、デザートに使うことが可能になります。けれど、このエッセンスを加えたマロンクリームが甘くなりすぎないように、糖分を逆算して減らすのがポイントです。

パリで働いていた頃、街中でドラム缶に炭を燃やし、上の蓋に小さな穴を開けて”マロンショー”という焼き栗を売る人が秋の風物詩でした。今回のこのモンブランは、”マロンショー”をイメージして作りました。

この作品は、作中の萌絵さんが考案したものという事で、作風が同じにならないように、(萌絵の)盛り付けやデザインについては「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」の徳永純司シェフに考案していただきました。
とても素晴らしい作品に仕上げていただきました。有難う御座います。
第3話Quintessence

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鹿肉のロティとコンソメ
(ドラマのためのオリジナル)
─ 鹿肉のロティとコンソメのストーリー
第3話で登場した鹿の料理は、ドラマのために考案したオリジナル料理です。
この鹿のお料理は、監督や脚本家さんとお話する中で「鹿を無駄なく使う料理を考案していただきたい」とお願いがあり、オリジナルで考案しました。
さらに、ストーリー的に良い部位のお肉が使えず…おいしいお肉ですが、”スジ(筋)”がたくさんあって硬い部位しか使えなかった。そこで”スジ”を取り除き、その”スジ”を使ってコンソメにすれば、余すことなく使えるんじゃないかと考えました。
コンソメは、本来クリアな色をしていますよね?フランス料理というものは、昔は王様が食べていた料理なので、味だけでなく美しさもとても大事にしています。
この澄んだコンソメをつくるのに、本来は卵白を使います。
卵白には”清澄作用”があり、濁りを吸着する力を持っています。フランスはワインの生産地としても有名ですが、ワインはなぜあんなに綺麗に澄んでいるかといったら、ワインも卵白で汚れを吸着し、ブドウの濁りとワインを分離させています。卵白はそのあと取り除かれ、ワインに入っているわけではありませんが、クリアな色にするために卵白で濾しているんです。これを”清澄作用”と言っていて、卵白に入っているタンパク質が、濁っているものを綺麗にする作用のことをいいます。
今回は卵白ではなく、”鹿を丸ごと綺麗に使い切る”というテーマに則って、熱をいれたら凝固する、同じタンパク質の血液、鹿の血を使うことにしました。それによって、鹿も無駄なく使いきれて、鹿の野生的な香りをコンソメに付けることができました。
コンソメに卵白の代わりに血液を使い、水の代わりに赤ワインを使っています。鹿の料理で赤ワインのソースを使うのは、フランス料理の古典において、定番の組み合わせです。
僕は古典をとても大事にしているので、第2話の”ナスのプレッセ”で”モレ”を冷製にしたのと同じように古典を現代風に、より進化したものにすることをテーマにして、料理を作っています。
今回は赤ワインのソースではなく、赤ワインのコンソメにして、そこには鹿の香りをさせるというのは、新しくもあり、王道の料理ではないかなと思って作らせていただきました。
第3話INUA

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麹漬けの鹿肉のタルタル、ゆっくりキャラメライズしたビーツ、マリーゴールドとローズゼラニウムのペスト、生セップ茸とヘーゼルナッツ
(ドラマのためのオリジナル)
─ 麹漬けの鹿肉のタルタル、ゆっくりキャラメライズしたビーツ、マリーゴールドとローズゼラニウムのペスト、生セップ茸とヘーゼルナッツの
ストーリー
日曜の朝に霧のかかった森の中を散歩していると、あたりにはきのこが生えていたりナッツの実がなっている。木々の間から遠くの方を見ると、野生の鹿が顔をのぞかせている…そんな幻想的な情景をイメージして考案した一品です。
第2話Quintessence

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ナスのプレッセ
─ ナスのプレッセのストーリー
2話の料理は秋ナスをテーマにしています。
ドラマの物語は、秋から冬にかけてのお話なので、秋ナスをおいしく食べられる料理を考案しようと始まり、この料理になりました。
ナスには春ナスと秋ナス、2回の旬があり、春ナスは皮が柔らかく、水分が多いので滑らかで柔らかいのが特徴。対して秋ナスは、皮が固く、身もしっかりしていて、加熱しても身が崩れないのが特徴。秋ナスの良さ、秋ナスでしかできないことを活かそうと考えました。また、野菜だけだと物足りなさがあったので、ホロホロ鳥のレバーとカカオ(甘くないチョコレート)をパリパリとおせんべいのようにして、ナスとホロホロ鳥をサンドイッチ。この組み合わせは、南米のお料理”モレ“をヒントにしています。”モレ”は、同じくカカオを使っている、本来は煮込み料理なのですが、僕はそのレシピで冷製の料理を作ってみようと考えました。ナスを加熱したあと冷製にするため、14ミリにスライスしたナスをオリーブオイルで焼いて、シェリービネガーと数種類の調味料をいれてマリネし、ホロホロ鳥のレバーと一緒に層を作ります。この層にするのが春ナスではできない、しっかりした秋ナスならではです。
最後に、自分のレシピにあと足りないものは何かと考えたとき、水分が足りないと感じたのでサラダを乗せ、それから香ばしさと焼いた香りが欲しかったので、紙よりも薄くつくったナスのチップで完成させたのが、この”ナスのプレッセ”です。
この料理は、今年は出していませんが、去年は僕の店で出していたお料理で、当店のいわゆる「スペシャリテ」と呼ばれる、得意料理です。
第1話Quintessence

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クスクス
─ クスクスのストーリー
フランスで修行していた頃の話ですが、フランスは陸続きで様々な文化が混じっているんです。色んな国の方がいるので、純粋なフランス人は人口の1/10位しかいないんです。
「クスクス」は元々南の国の方々の食文化。それがフランスでは自然に溶け込んでいました。レストランの”まかない”でたまに作るんですよ。それが出ると知ると、テンションが上がって「早く”まかない?の時間にならないかな」とか、「今日は一体どんな作り方をしたんだ」みたいな話をしていました。”まかない”は、当番制で回って来るんですが、”まかない”の作り方によって、シェフに対してアピールすることが出来ます。「僕はこういうアイディア持っています」と。ただ食事を作るのではなく、シェフに対してアピールが出来る場でもあるんです。それでシェフからコメントいただいたり、褒めてもらったりすると、それは次の仕事のモチベーションになったりするんです。”まかない”はすごく大事なことですね。その中でも、クスクスはご馳走の日というイメージです。
Quintessence -1
Quintessence -2
Quintessence -3
第1話INUA

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ラムショルダー(肩肉)の蒸し煮
(ドラマのためのオリジナル)
─ ラムショルダーのストーリー
イメージしたのは…仔羊が草原にいて好きなことを一日中やって、草花を食べている…という風景です。その仔羊をお皿の上で草原に戻してあげたと言えばよいでしょうか。葉野菜を乗せたのはそこから来ています。
イメージだけではなく、実際に羊肉が苦手な方もいらっしゃるし、脂っこさもあるので、美味しく食べるためには酸味、苦味、辛味も必要。そういう意味でも葉野菜やソースを添えています。
INUA -1
INUA -2
INUA -3
INUA -4
INUA -5