奇跡の大出世の秘密に迫る！
‘睡眠3時間’の逸話は本当！？
皇帝に上り詰めるまでの驚異の日常

これまでさまざまな取材をさせて頂きましたが、一人の人物を追っていくというのは今回が初めてで、とても新鮮でしたし楽しかったです。ナポレオンについては、教科書に載っていたことが断片的に記憶にある程度で、トレードマークの帽子を被り馬に乗っているナポレオンの肖像画がまず思い浮かびました。天才的な戦略で次々とヨーロッパの国々を打ち破っていった英雄のイメージですね。

ナポレオンの栄光の時代は、努力の人だと感じました。ボーっとしたり、だらだらした形跡は全く見当たりません（笑）。常に目的達成のために何をしたら良いかを考え、準備をしていたのだと思います。僕も何事にも準備が大切と思っていますが、足元にもおよびませんね…。そしてナポレオンが当時どれほど熱狂的に支持されていたのかよくわかるのが凱旋門です。実際門の下に行くと圧倒されるほど巨大でした。しかも現在も付近に高い建物がないので当時の人と同じ感覚で感動できました！またベルサイユ宮殿の豪華絢爛さも凄かったです。特に鏡の間は、贅沢な装飾ですべてを覆い尽くした空間でした。さすがベルサイユ宮殿！これぞ宮殿の象徴！宮殿が示す権力、財力、技術、美しさに平伏しました！

現代を生きる私たちが
ナポレオンの激動の人生から
受け取るものとは？

取材前、僕にとってナポレオンは歴史上屈指の英雄の一人でしたが、パリでさまざまな人たちにお話を伺って、そのイメージもだんだんと変化していきました。ずっとキラッキラだった訳ではないですし、現代ではその評価や受け止め方にもさまざまな意見がありました。街頭インタビューをした時、年配の男性はサラリと「ナポレオン？征服者だよ」とおっしゃっていました。およそ200年前の皇帝なので、フランス国内だけでなく各国にも資料は山ほどあります。そういった見方があるのも、当然かもしれません。

それでも見所があり、魅力的な人物であることは間違いないと思います。彼の人生はまさに激動です。そしてナポレオンの輝かしい栄光と転落には、誰の人生にも落とし込める学びや気付きがあると思います。挑戦に対して背中を押してくれたり、逆に反面教師にしたり。日本の歴史を動かした人たちもナポレオンから学んでいたということも取材しています。

実はパリでの街頭インタビューでもうひとつ忘れられない回答があったんです。若い方にはナポレオンを知らない人もいたんです！すぐ近くに凱旋門があるのに？まさか教科書に載ってない？と想定外の答えに驚きました。歴史に興味がないとそんなものかなと思いつつ、ちょっと寂しい気もしますね。でも僕は今回の取材でナポレオンの生涯を辿って、背中を押してもらいました。諦めずチャレンジし続けることが大切、そして準備が大事は間違ってない（笑）。

西郷どんも松陰先生も愛読していた
ナポレオンの伝記など
西洋と日本を繋いだ貴重書を公開！

京都外国語大学付属図書館では、現在所蔵する貴重書を公開しています。番組でご紹介したナポレオンの伝記『那波列翁傳（なぽれおんでん）』ほか、江戸幕末期に出版された和装本を展示。幕末明治に新しい時代を築くために活躍した偉人たちも心躍らせ読んだ当時の書籍を間近で見られる機会です！

●「日本と西洋を繋いだ書物〜和綴じ本〜」
住所：京都市右京区西院笠目町6
開催場所：京都外国語大学付属図書館
本館1階貴重書ギャラリー室
日程：2023年12月27日（水）まで
休館日：日曜・祝日
特別開館日、また冬季休暇中の休館日については、図書館ホームページ「開館予定表」でご確認ください。
※この情報は2023年11月のものです