野々すみ花さんは
特別な思い出のある軽井沢で
軽井沢ライフの神髄に迫る！

実は軽井沢には忘れられない思い出があるんです。私が宝塚歌劇団を退団した数日後に、先輩が知人の別荘に行くからと誘って頂いて、初めて軽井沢へ行きました。その時に印象的だったのは、夜です。細い木々に囲まれた別荘の周りには外灯が全くなく、これまで体験したことのないような夜の闇と静寂を体験しました。そして次の日に東京へ帰る時に、サービスエリアへ寄り、その時BGMに流れていた音楽を聴いて私は感動したんです。宝塚時代の私は、救急車の音も音階として聞こえて、音楽はもちろん日常のさまざまな音も頭の中で楽譜に変換される体質になっていました。それがサービスエリアでピタリとなくなっていたのです！あの闇と静寂が私の心身をリセットしてくれたのだと思っています。

カナダ出身の宣教師の理念と
多くの日本人の尽力によって生まれた
美しい高原の避暑地・軽井沢

今回は、そんな私の軽井沢体験の謎を紐解くような取材でした。何で軽井沢の森には巨木がなく細い木が多いのだろう？別荘地に塀や外灯がないのはなぜ？そんな疑問が一つずつ解けていきました。そして軽井沢に初めて別荘をかまえた宣教師の理念、その‘軽井沢らしさ’が今も受け継がれていることに感銘を受けました。それは観光で訪れただけだとちょっとわかり難いことかもしれません。ですから今回ご紹介する軽井沢に暮らす人、別荘を持つ人の軽井沢ライフを通して、‘軽井沢らしさ’の魅力と素晴らしさを感じて頂けたら嬉しいです。

これまでに何度か軽井沢に来ていますが、今回の取材で知らないことがたくさんあったと知りました（笑）。涼し気な初夏の美しい軽井沢の風景と共に、軽井沢を愛した人たちが紡いてきた想いと歴史を楽しんで頂ければと思います。

中山卓也さんは
アジアの避暑地のルーツを探るため
19世紀に生まれたマレーシアの別荘地へ

クアラルンプールから北へ300キロ、19世紀から避暑地として知られている歴史ある保養地キャメロンハイランドを取材してきました。実はこれまで避暑地ってあまりピンとこなかったんです。暑いから涼しい所へ行きたいと思うことはほとんどなくて、のんびり身体を休めるのは温泉だと（笑）。ですが年々猛暑が当たり前の夏になったここ最近は、この暑さから逃れられる場所へ行きたい！と感じるようになりました。そしてキャメロンハイランドでは、避暑地とはどういうものか学ぶと共に体感することができました。想像していたより素朴な町だったのですが、心地よい環境で心地よく生活できる場所とはこんな所じゃないかと思いました。数日ではなく、数週間、数か月滞在してみたいですね。夏は避暑地で過ごす…憧れます！

軽井沢の美しい自然を守り
人の暮らしとの共存に取り組むひとたち

そして軽井沢の取材で印象的だったのは、ベアドッグ・ハンドラーの田中純平さんの活動です。犬と共に熊が人間の生活圏に入ってこないように、熊の冬眠時期を除いて毎日森を巡回なさっているのですが、それが信じられないくらいハードなんです！そのトップアスリートのような身体能力に驚きました。またお話を伺ってひしひしと感じ、感動したのは、田中さんの熊に対する愛情です。熊と人間がお互いに傷つけ合わないために、田中さんは日々道なき道を走り続けているのです。人だけでなく、熊をも守っている方だと思いました。そして共存とは、まさにこういうことだと感じました。

四季折々の森の魅力を満喫できる
ネイチャーツアー

軽井沢の自然の豊かさ美しさを満喫できるピッキオのネイチャーツアー。今回番組では、ガイドの方たちにバードウォッチング、ムササビウォッチング、熊と人との共存に向けた取り組みを案内して頂きました。「野鳥の森に足を踏み入れたとたんに、大合唱というより大絶叫と表現したくなるような鳥たちの声に驚きました（笑）。それだけ鳥の数も種類も多いことを実感しました。ガイドの方と森を巡ると、さまざまな生きものに出会えるだけでなく、普段は見落としがちな葉っぱなど自然の細部を観察する楽しさを教えて頂けるのも魅力だと思います」（野々さん）。トレッキング、カヤック、渓流散策など大人も子どもも楽しめるツアーの詳細はピッキオHPに記載されています。

●ピッキオ
ピッキオでは、ネイチャーツアーの受付のほか、野鳥の森自然情報の提供やクマよけの鈴や双眼鏡のレンタルも行っています。

住所：長野県北佐久郡軽井沢町星野
営業時間：GW〜8月 9:30〜17:00、9月〜GW 9:30〜16:00