インタビュー 黒岩 晶役 岡田健史さん

――役が決まったときの印象を教えてください。

すごくうれしい気持ちと同時に、これだけ大きな役をいただいたので自分はまず何をすべきだろうと思いました。滑舌をよくするのもそうですし、演技の仕方など、塚原(あゆ子)監督直々に練習をつけていただきました。すべてが初めてなので何も分からなくて、キャストやスタッフの方々に日々支えていただいています。その期待に応えていけるように1日1日しっかり過ごしていきたいなと思いながら撮影には臨んでいます。

――今作で芸能界デビューということで、初めての撮影現場では最初戸惑うことも多かったのでは?

そうですね。まず、撮影現場の人の多さに驚きました。とにかくたくさん人がいるというのは聞いていたのですが、その予想をはるかに超える人数の方々がいたので…「こんなにたくさんいるんだ」とビックリしました。あと、撮影は真夏に始まったのですが、劇中は春の設定なんです。学ランを着ていても汗をかかないようにするとか、「暑い…窓を開けてほしい」と思うけど季節的に開けていたらおかしいし、カーテンの揺れ方とかもあるので閉めておかないといけないとか、実際の季節とは違う作品はこういう風に作っていくのかと驚きましたね。代謝がすごくいいので汗を我慢するのはなかなか大変なのですが(笑)、本番が始まるまで身体を冷やしておくなどして、できるだけ汗をかかない工夫をして臨むようにしています。

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――ここまで演じてきて、晶との共通点やここは違うなと感じる点、ご自身の中で変わったと感じる点はありますか?

どっちもあるかなという感じです。共通点は晶が先生を好きになって自分のことも分からなくなるくらい突き進んでいくところ。学生の頃、野球をやっていた自分がまさにそうだったなと思いますし、のめりこむとまっすぐなところは晶の魅力だと思っています。逆に違うというか最初理解できなかったのが、「好き」という気持ちが分からなくてイライラしてしまうところ。でも、自分では理解できない感情や自分の中がザワザワする感じにイライラするという感覚は分かったので、そういうことなのかなと思って演じています。自分には反抗期がなかったんです。だから、男の子がお母さんと歩いているのを友達に見られたくないっていう話をよく聞くのでそういうことかなと思ったり。あとは、晶ぐらいの年齢って「一人で生きていけるし」みたいな自立しているつもりでいる部分があると思うんです。そういう中でお母さんから「ご飯作ったよ」とか手をかけられるとイライラするのかなとか。自分なりになぜ親に反抗するのかというのをひも解きながらやっています。最初の頃に比べると、現場での身の振る舞いも分かってきました。キャストやスタッフのみなさんの姿を見て、こういう風に現場では身を置けばいいんだと学ばせていただきました。役へのアプローチの仕方もいろんな方からアドバイスをいただいて、そこは大きく変わったかなと思います。でももっともっと変わって、晶をもっとよく演じられるように貪欲にやっていきたいです。

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――主演の有村架純さんの印象は?

最初お会いしたときはまず「あ、有村架純さんだ」って思いました(笑)。今までテレビ越しでしか見たことがない人だったので、緊張して何を話していいのか分からなかったです。でも有村さんから「よろしくお願いします」と来てくださって、お手紙までいただいて「あ、ここにいていいんだ」とホッとした記憶があります。あとは、有村さんは料理がお得意なんです。毎日お昼ご飯を自分で作っていたり、手作りの飲み物を差し入れてくださったり、忙しいのにすごいなと。現場での有村さんの仕事に臨む姿勢は今後の自分にもすごく影響があると思います。

――これまで撮影してきた中で特に難しかったシーンは?

1話で聖先生をビンタするシーンです。小さい頃男の子同士でケンカすることはあったのですが、女性に手をあげたことはないですし、しかも相手が有村(架純)さんで…。撮影では晶がいる場所から先生にビンタしに行く場所まで少し距離があったんです。「あそこに行きたくないな」って思いました(笑)。「こういう風にやるぞ」とプランを立てて撮影現場には行ったんですけど、いざ先生を前にすると難しかったですね。最初の方は晶ではなく岡田健史の感情が勝ってしまいました。でも有村さんから「本気で来ていいよ」って言っていただきましたし、塚原監督からもアドバイスをいただき、何とか終えることができました。

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――撮影現場の様子はいかがですか?

最初の現場からこんなに恵まれたチームの中でやらせていただいているということに感謝と幸せな気持ちでいっぱいです。今から終わりのことを考えて悲しくなるような素晴らしいスタッフの方たちばかりで毎日楽しくやらせていただいています。同世代の生徒役のキャストのみんなとも楽しくやらせてもらっていて、(最初の現場が)この人たちでよかったなと思えるメンバーです。みんな素敵な芝居をするのでたくさん学ばせてもらっています。特にすごいと思ったのが白石淳紀さんの演技。監督に現場で「このシーンは泣こう」って言われたらすぐに泣いたんです。その瞬発力はすごいなと思って、どうやって自分に仕掛けたらそんな風に涙が出てくるのか、見習いたいなと思いました。撮影の合間は、九重(若林時英)が輪の中心になって好きな歌の話とかいろんな話をしています。九重が現場に立つと毎回「今日は何してくれるんだろう」ってワクワク感があるんです。ユーモアがあふれていてすごく面白い人です。

――もし身近な人が「禁断の恋」をして悩んでいたらどうしますか?

迷惑をかけちゃいけないとか、守るべきことは守らないといけないとは思うのですが、好きという気持ち自体は崇高で素敵なものだと思うので、否定はせずに話を聞くと思います。でも、本当に相手のことを思っているんだったら自分の立場や相手の立場を考えた上で選択をするのが大事なんじゃないかなとも思います。晶はそこで暴走してしまうからこそ子どもで、中学生ならではの危うさが出ているんだと思うので。もし自分がその立場になったら? こうして社会に出てみて、周りのことを考えながら自分のやるべきことをやっていい関係を築くことが大事なんだなと感じているので、暴走はせずに(笑)周りを見て行動すると思います。

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――最後に本作の見どころと意気込みをお願いします。

もちろん晶にも注目していただきたいのですが、いろんな人たちの物語が同時進行で進んでいて、それらの物語が入り組んでこの作品が出来上がっているので、一人だけに注目するのではなくて、作品全体を柔軟に見ていただきたいなと思います。有村さんをはじめキャストのみなさん、そしてスタッフのみなさん、本当にチーム一丸となって一生懸命に取り組んでいる作品です。見てくださる方々の期待に応えられるよう、一生懸命頑張っていますので、ぜひ見てください。

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