TBSテレビ:日曜劇場『仰げば尊し』

インタビュー

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vol1

石坂浩二さん小田桐寛治役

台本を読まれて感じたことというと?

世の中、高校生の教育の問題が言われていますが、それをただ問題だと言っているだけではなく、その中へ飛び込んでいけるような先生方がいれば、きっと魅力的だと思いますが、このドラマはそんな先生たちを描いています。そんな先生たちを不良の生徒たちは、最初は拒絶していますが、先生たちが本当に打ち解けようと努力していることが生徒たちに理解されていく、その過程が美しいと思いますし、このドラマの面白さだと思います。

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主演を務める寺尾さんの印象というと?

寺尾君とは、それこそ何年前に共演したのかわからないくらいですが(笑)、ずっと会っていなかったという気がしません。お芝居をして楽しかったということは、役者にとっていちばん良い思い出になるものですが、寺尾君とは楽しくやっていたなという思い出がありますし、時間を超えた感じで、このドラマでも楽しくやっています。

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ご自身にとって恩師と呼べる方はいらっしゃいますか?

これだけ長くこの仕事をやっていますので、それはもうたくさんいらっしゃいます。まずは石井ふく子さんにお世話になりましたし、劇団四季の創設者のお一人・浅利慶太さんや、演出家の実相寺昭雄さんをはじめテレビの創成期にいらした方々にはすごく啓蒙させられました。映画の世界でも、何人かの先生にいろいろとお世話になりましたが、やはり市川崑さんには、非常にお世話になったと思います。
芝居をやるということや演技の仕方など、いろいろな方法論がありますが、今、名前を上げさせていただいた方々には、それぞれ教わってきて今の自分がいるのだと思っています。皆さんにいろいろと教えていただきましたが、共通して言えることは「くさい芝居をするな」ということと「余計な芝居をするな」、この二つでしょうか。若い頃ですとどうしてもいろいろやりたがりますので、それを怒られたりもしました。浅利さんには「舞台の上で動かなくてもいい」というようなことも言われましたが、舞台上で動かないことほど苦しいことはありませんが(笑)。でも動かずにお客さんを感動させられるだけの力があるのなら、それはそれに越したことはありませんよね。
皆さんのおっしゃることはすごく良くわかりますが、“腑に落ちる”というところまではなかなか到達できません。そんな中、いちばん大事だと思うのが、作品に対して演出家が求めていることは何か? ということを考えることでしょうか。

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このドラマの魅力、見どころというと?

言ってみれば至極ストレートな物語でそこが狙いだと思いますが、今の世の中、そのストレートな想いがなかなか伝わらないじゃないですか。生徒のためを思って伝えようとするアドバイスなど、それがストレートに伝わるのなら、教育者は悩むことはありませんよね。私が演じる小田桐校長も、学校を良くしたいと悩んでいますが、そこに寺尾君演じる樋熊という人物が現れて、そのストレートな気持ちを生徒にぶつけていくところが良いと思います。 日曜の夜、ご家族でご覧いただけるドラマだと思いますので、ぜひよろしくお願いします。

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